私共の事務所で設計・監理をさせて頂き、川崎市中原区で工事を進めて参りました共同住宅が完成致しました。
敷地は、間口が約13.6m、奥行約64.1mという、今までに出会った事の無い奥行の長い形状でした。
この最大の特徴である奥行の長さをどのように建築に活かせるか、反映出来るかをテーマに、変化の有る外観上の表現と新しい住まい方の両立を目指しました。
住まい方の提案として、1階の住戸は外通路から直接入れる土間タイプのフリースペースを設け、様々な生活シーンが描けるマルチルームを考えました。
2階には、4.4帖程の大きめのインナーテラスを設け、アウトドアな生活が楽しめる住居となっています。
3階には、約6帖程の外部テラスを設け、リビングとつながる外部空間が楽しめます。
このような住居タイプの変化を外観にも反映させ、その変化の表情を最大限効果的にするために、白と黒のモノトーンでシンプルに仕上げました。
また、エントランスのロビーも、美術館の1シーンを切り取ったような設えとし、ギャラリー的な空間としました。
入居者の皆さんが、この空間も自分たちの空間として楽しんで頂ければと思っています。(S.H)