先日の連休に、愛知県にある明治村に行ってきました。
明治村は、明治の時代に建てられた貴重な建物を移築保存している施設です。
この明治の時代は欧米の技術と日本の伝統建築が融合された、新しいデザインの建物が沢山建てられました。
そこに展示されている建物の詳しくは明治村HP(http://www.meijimura.com/index.html)
を参照していただくとして、、。
私が明治村に行きたかった第一の目的は、そこに展示されているF.L.ライト設計の「旧帝国ホテル」です。
日本国内にも、いくつかのライト作品が現存していますが、個人的にはこの建物が一番ライトの
特徴が表現されている建築だと思いました。
大谷石を使った水平ラインと、深い軒、複雑に彫刻の施された柱、
全てに幾何学的なデザインの入り組んだ複雑なテラコッタブロック。
内部空間も、低く抑えられたエントリーから吹き抜けの大空間への演出に始まり、
そこから左右の階段を使ってスキップフロアで空間を繋げていく。
設計3年、施工4年。これだけの建物を創る上で、どれほどの苦労が有ったかは想像するだけでも
気の遠くなる膨大な作業だったと思います。
シンプル&モダンなデザインが主流の現代の建築とは明らかに違う建物です。
しかし、そこにある数々のデザインの手法は現代に引き継がれているものばかりです。
私は彼の実作を見るのは初めてでした。今まで紙面でしか見る事が出来なかったので、やはり実作は違います。
空間のボリューム、奥行き感、ディテールの納め方、等々すごく勉強になります。
あらためて建築設計の持つ、魅力や可能性を考えるきっかけにもなり有意義な旅行になりました。
(stuff・Y・Y)