4プロジェクトを新たにアップしました。

3月 5th, 2010

以前このブログにてご紹介させて頂いておりました、下記4つのプロジェクトをホームページにアップしましたので、お知らせします。

1.西馬込・U-House 高低差8M以上の傾斜地に建つ2世帯住宅
2.綾瀬・H-House 本格的な『木づくり』に取り組んだ住宅
3.house.EEL 横浜の高台に建つ軽度の障害者グループホーム
4.CB-HOUSE オーナーの経営するヘアースタジオが1階に入るシンプルな共同住宅 

お時間のある時に覗いて見て下さい。
http://www.sh-studio.co.jp/

『思いをかたちに…』を基本テーマとして、お客様の夢の実現へ向けて、強力なパートナーになれるよう積極的に取り組んでおります。
今後ともよろしくお願い致します。(S.H)

目標を持って、行動する事の大切さ

2月 8th, 2010

昨日、ある友人からお知らせを頂いていた、高次脳機能障害の方たちのコンサートを見てきました。
世田谷区の玉川区民会館で開かれた『春の音コンサート』です。
事故や病気による脳の損傷で記憶や言語による障害が残る人たちです。
その方たちが、機能回復に向け、歌や楽器の演奏に取り組み、練習を繰り返した成果を発表する場になっています。

脳卒中で倒れ、一時は植物状態だったという男性がバンドを組みギターを弾くまでに回復されていました。
その方の奥様が代表をされている世田谷高次脳機能障害連絡協議会が主催で、世田谷区が後援し、失語症会話パートナーの皆様が協力して行われました。

またあるグループの方たちは、リハビリのために物語を仲間と一緒に朗読していました。
障害により失語症になってしまった方々が、一生懸命に歌謡曲を歌っていました。
また、今回のコンサートを目標にしてリハビリに励んできた高齢のご夫婦がすばらしい声を披露していました。

高次脳機能障害者の自主グループの方たちが、自ら参加の場を作ろうとさまざまな活動をされています。
イベントの模擬店やバザーなどの形で参加し、前職が中華料理店を経営されていた方の作る『焼売』はたいへん好評を得ているとの事です。
このグループは、遠くの県へも演奏旅行に出かけているそうです。

絶望や苦悩の中から、家族をはじめ周囲の人たちに支えられて、一人一人が障害を超えて新たな人生を前向きに進んでいる姿があります。
目標を持って、まっしぐらに努力した結果、ここまで人間の持っている力を引き出し、少しずつ回復に向かっているという事実は、とても衝撃的ですらありました。
我々健常者は、ちょっとやそっとで参ってはいけないと思います。
また、最後に高次脳機能障害のためのさまざまな支援活動をされているリハビリのクリニックの院長先生の話がありました。
障害者の方たちが地域で暮らすこと、住み慣れた地域で安心して住み続けることのできる環境づくりのお話がありました。
まだ、社会から十分に認識されていないのが実情だとの事です。
障害者の皆さんは、昔の記憶は明確に残っているそうです。
それぞれの皆さんの得意な事や、病気になる前にやっていた仕事などを活かし、社会参加できるコミュニティーの場が是非とも必要だと感じました。
いつ、だれが当事者になるかわかりません。
我々も自分のできることから何らかの形で“場づくりに”係わって行きたいと思います。
人間の“すごさ”と仲間の“ちから”を痛感しました。(S.H)

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横浜の住宅を拝見して…

2月 3rd, 2010

計画工房で数年間一緒に仕事をし、今は独立して設計活動をしているTさんから見学会のお知らせがきました。
新横浜の高台に建つ、眺望を望む事に特化した住宅が竣工したとの説明がついておりました。
是非拝見したいと思い、1月30日(土)の夕方にお邪魔しました。
新横浜の夜景を望む高台が敷地で、その環境を最大限に活かした空間づくりと言う事で、タテ方向の空間構成にいろいろな工夫を凝らした住宅になっていました。
眺望を望む最上階のレベルに至るまでにいくつものレベルが存在し中央の階段がそれらの床をスムーズにつなぐ構成となっていました。cimg4930-e381aee382b3e38394e383bc1
建て主さんとも話をする事ができ、気持ちよく進める事ができた様子で、これからの生活をとても楽しみにしているのが伝わってきました。
私自身も日頃、信頼関係の構築が設計を進める上で最も重要だと考えていますので、建て主さんとTさんの関係を自分の事の様に嬉しく感じました。
信頼関係を築き、お互いの思いを語り合う中から現れてくるものが目指すべき方向だと改めて思いました。
まさに、共同作業の産物といえます。
事務所から独立した人たちが頑張っているのを見るのは、嬉しい事ですし、刺激も頂いています。

私も、これからますます感動を共有できる仕事をして行きたいと思います。

とても楽しい生活が想像できる住宅でした。(S.H)

ジブリの世界

1月 29th, 2010

先日、娘に誘われ家内と3人で、はじめてジブリ美術館に行ってきました。
宮崎駿の世界には、前から興味がありましたが、なかなか行く機会が無かったので、たいへん楽しみにしておりました。
当日は、休日という事もあり、たくさんの人で賑わっていました。
また、外国からの来館者が目立ち、世界的な注目度の高さを物語っているように感じました。
中に入ると、様々な展示がありましたが、アニメ創作過程の膨大な絵コンテやスケッチ類が有り、その『すさまじい』までのエネルギーとこだわりをひしひしと感じることが出来ました。

もともと、ジブリ美術館は構想段階から建築雑誌等にも取り上げられておりましたので、宮崎さんが自ら書き上げたイメージ画も見ておりましたので、建築としてもかなり興味をもって出かけました。
いろいろな仕掛けの詰まった魅力的な空間でした。
“ものづくり”の世界に居るものとして、その狂気的なまでに追求し、あきらめる事無く積み重ねた痕跡にたいへん刺激を受けた1日になりました。(S.H)

新年のご挨拶

1月 5th, 2010

新年、明けましておめでとうございます。
昨年は、皆様のご支援を頂き無事に一年を過ごす事ができました。
たいへんありがとうございました。
今年は、昨年以上に笑顔で過ごせる時間を増やしたいと思っています。
ともすれば眉間に皺がよる事が多い世の中ですが、皆様と素敵な思いが共有できるよう、スタッフ一同努力して参りたいと思います。
今年もよろしくお願い致します。(S.H)

年末のご挨拶

12月 28th, 2009

早いもので、今年も残り僅かになりました。
この土日を利用して、事務所から出す全ての年賀状にその人を思い描きながら一筆を書き込みました。
時間は掛かりましたが、1年を振り返る良い機会になりました。

この一年も我々を取り巻く世の中の状況は、決して楽観的なものではありませんでした。

そんな厳しさの中にも、新たな『出会い』や施主と共有した感動、現場の人たちとの時には緊迫したやり取りの中から作り上げた時の喜びなど、たくさんの素晴らしい出来事がありました。

考えなければならない新たな視点もたくさん出て来たと思います。
大きな視点では、地球温暖化をはじめとする環境の事、老人や障害のある人たちなどさまざまな人たちのコミュニケーションの場を作る事、また日常の視点ではこの経済状況の中でいかにコストと表現の高い次元でのバランスを実現するかなど、我々が考えなければならない事はたくさんあります。
建築やその他の手段を通じて出来る事は何なのか…
こんな時代だからこそ“夢‘’というキーワードが大切に感じます。
まずは自分の身近な事からやって行ければと思っています。

来年も積極的に動く事の中からさまざまな新たな『出会い』と『発見』をして行きたいと思っています。
また、周りの人たちとのつながりの中からいろいろな試みにも挑戦して行けたらと考えています。
ブログももう少しマメに書きたいと思います。

今年も、本当にありがとうございました。
スタッフ共々精一杯やって行きますので、来年も引き続きよろしくお願い致します。
       
                                     平野智司、スタッフ一同より

足立区の共同住宅、店舗が完成しました。

12月 28th, 2009

cimg11582東京都足立区で建設しておりました、鉄骨3階建ての建物が完成し、先日引渡しが行われました。

この建物は、綾瀬駅から程近い場所に建っています。

1階には、このビルのオーナーが経営されているヘアースタジオが入り、2、3階には賃貸の共同住宅が各フロアー2世帯ずつ計4世帯という構成になっています。
賃貸スペースについては、施主といろいろ知恵を出し合いながら協議を重ね、水回りの充実したすっきりしたワンルームタイプの住居が出来上がりました。cimg4872-e381aee382b3e38394e383bccimg4875-e381aee382b3e38394e383bc
施主はとてもアイデアマンで良く勉強されている方で、とても積極的な打合せになりました。
1階の店舗は、オーナーの趣味であるサーフィンとハワイをテーマにした店作りとなっています。
店内には、オーナーがハワイで集めたサーフボードが数多くディスプレイされ、カラフルな色使いとともに楽しい雰囲気を作っています。
外観は逆にとてもシンプルな形で表現され、内部との程よいコントラストを見せています。(S.H)

西馬込の住宅が完成しました。

12月 9th, 2009

先日、西馬込の2世帯住宅の完成引渡しが行われました。
この住宅は、以前(平成21年9月7日)のブログで上棟のお知らせをしたものです。
その時ご紹介した、この住宅の特徴である2世帯をつなぐ階段室も写真のように、良い感じに仕上がりました。
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この住宅は、以前お知らせしましたが、8Mを超える崖を背負って建っています。
地下に駐車場とメイン玄関があり、1階が施主の住居になっています。
吹き抜けを持つリビング、ダイニング、キッチンを中心に、客間としての和室、寝室3室で構成されています。
リビングの吹き抜けの庭側の壁面に竹を仕上げ材として使用し、床には巾広のカリン材の特注フローリングを貼り、シンプルな『和』を表現しました。
2階は、施主のお嬢さんご夫婦の新居になっています。
全体をすっきりとしたナチュラルな感覚で仕上げています。

スタートの段階から崖の扱いなどについて役所等との度重なる協議や構造的な検討を重ね、工事が始まってからは基礎工事、地下工事を慎重に行い、躯体が上がって建設会社の方達とほっと一息したのを思い出します。
施主御夫妻との、打合せを重ねプラン、デザインを詰め、同時にお互いの信頼関係を築きながら進めました。
とても気持ちよく仕事をする事が出来ました。

そして何より嬉しかったのは、施主から固い握手を求められ、自分のイメージしていた以上のすばらしい出来だとcimg4889-e381aee382b3e38394e383bc9
感謝されたことです。
近くに居たスタッフ共々、“ぐっ”とくる瞬間でした。
このような形で竣工を迎えられ、施主を始め、現場所長、建設に従事した関係者の方々に感謝申し上げます。
まだ、庭の工事が残っておりますので、完成しましたらホームページにアップしたいと思います。(S.H)cimg4888-e381aee382b3e38394e383bc5

THIS IS IT 見ました。

11月 10th, 2009

とにかく、最初から最後まで鳥肌が立ちっぱなしでした。
とびっきりの本物の世界でした。
人間の“表現”の可能性の限界に挑戦している熱気が伝わって来ました。
マイケルの磁力に引き寄せられるように集まった人たちも、自分たちが世界の頂点の舞台に参加できる喜びを心から感じていて、その人たちの表情がとても魅力的でした。
マイケルと、同じ舞台で同じ空気を吸っている事そのものに酔いしれているように見えました。
マイケルは、観客を日常とはまったく別の『夢』の世界へ連れて行こうとしていました。
そのためには、考えられるあらゆる事を試し、修正し、また考え…
そこにいる人たちは、限界にチャレンジしている事の苦しみよりも、その場に参加できている事の喜びの方がはるかに勝っているように見えました。
リハーサルを何度も何度も重ね、自分の理想とする世界に粘り強く近づいて行く姿に引き込まれて行きました。
久しぶりに、ものすごい世界を見せてもらいました。
皆さんも、是非見に行ってみて下さい。(S.H)cimg4811

グループホームが完成しました。

11月 6th, 2009

cimg47633このグループホームは、横浜市都筑区の小高い丘の上に建つ軽度の障害者のための居住施設です。
敷地は市街化調整区域で、竹林の間から第3京浜を見下ろす、とても景観の良い場所です。
木造2階建てで、入所者5人のための個室と職員の個室、リビングダイニングキッチン、共通の納戸、水回りといった構成となっています。
今回の仕事をする前から障害のある人たちの居住について、いろいろな講演会等によって聞く機会を得ておりました。
国の発表では、人口の約6%が障害者だという事になっていますが、障害者の協会の調査では、実質的には約10%とも言われています。
障害のある人々の居住については、いかに『人間らしい生活の実質化』を実現できるかが大きなテーマとなっています。
『自立』という言葉が、重要なキーワードになります。cimg47647
社会から隔絶した状況でなく、社会との関わりの中で生活する事が自立につながると思います。
ヨーロッパでは、社会との関わりを持たない施設は無いと聞きます。
社会と関わるためには、“個”の確立が重要になります。
成人した人たちが、グループで住むのは大変な事だと思います。
『個の生活の確保』と『自己実現の場』をいかにバランスさせるか…
障害のある人たちの社会参加をどのように実現させるか…
我々が現状の実態を認識し、設計の立場からもっと深く関わって行かなければならないのではと思いました。
この仕事を通じて改めて障害者の居住について、掘り下げて考えるスタート地点に立ったように感じています。(S.H)

 

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